鷹のぼせの独り言

外科系医療者で3児の父親です。ご覧のとおりの“鷹のぼせ”です。医療、教育、書評、そしてホークスについて熱く語ります。

2020年6月に読んだ本

コロナ禍の非常事態宣言も解除され、日常が戻りつつあった6月。しかし東京では感染者が再び100人を超えるようになってきた。県境を越える移動制限も解除されたが、まだまだ油断はできない。この調子では今年の冬が思いやられる。読了したのは安定の司馬遼太郎の作品。比較的初期の著作のため、後半の著作にみられるような緻密さには欠けるものの読みごたえは十分だった。

 

6月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:720
ナイス数:17

国盗り物語(四) (新潮文庫)国盗り物語(四) (新潮文庫)感想
信長は性格的に光秀のような男は好きになれない。一方、光秀はプライドが高いが、生真面目すぎる性格。両者は相容れない。しかし織田家宿将の林・佐久間両将に対する信長の仕打ちを目の当たりにすると、どのような人間であろうと疑心暗鬼に追い込まれるに違いない。きわめて現実主義者の秀吉、細川藤孝は上手く対応できたが、光秀は自身を追い込んでいった。本能寺の変は光秀窮余の一策だが、それゆえに計画性に乏しい。人気もなく敗れるべくして敗れた光秀が、かなりイタイ武将として描かれていると思った。
読了日:06月26日 著者:司馬 遼太郎

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