この数年の夏は酷暑である。温暖化といってしまえば簡単だが、これまで人類が築き上げてきた社会形態の限界を迎えつつあると感じる。真剣に将来のことを長期的に考えないと、子どもたちの住む世界は想像できない悪いものになる気がする。これまで常識と思ってきたことが、徐々に通用しなくなる社会になっている。巷のニュースも気が滅入るものが多く、SNSにも溢れかえっている。自分がスポーツ観戦に興味を持つのも、真のヒトの姿を見られると強く感じるからだろう(八百長は別にして)。
7月の読書メーター
読んだ本の数:1
読んだページ数:215
ナイス数:10
新説 家康と三方原合戦: 生涯唯一の大敗を読み解く (NHK出版新書 688)の感想
大河ドラマ「どうする家康」関連で読んだ。史実の研究は日々進んでおり、過去の解釈は旧くなっていることを改めて認識した。三方原の戦いは、信玄が家康を浜松城から誘い出すための戦略の結果と理解していたが、最近の知見により全く別の視点があったことがよく分かった。著者が最後に書いていた「課題が設定され、視点が定まることで、今まで見えなかったものが見えてくるという典型例といえるだろう」という記述は、研究者のみならず我々の仕事にも通じるプロフェッショナルの実感だと思った。