鷹のぼせの独り言

外科系医療者で3児の父親です。ご覧のとおりの“鷹のぼせ”です。医療、教育、書評、そしてホークスについて熱く語ります。

カリスマリーダーが引退した後に、残されたスタッフがチームを維持するためにやるべきコト

春は別れの季節。我が職場も長年勤務してこられた偉大なリーダーが3月いっぱいで定年を迎えます。彼はその圧倒的な存在感と確かな技術で、我々のチームを引っ張って来ました。

彼の引退後、残されたスタッフはこれまでの業績を維持できるのか、言葉にはしないものの不安と期待が入り混じった気持ちを持っていると思います。4月から一体どのようにチームを運営していけば良いのでしょうか?

 

今いるメンバーが同じ方向性を持つような同質性が必要

これまではそのカリスマリーダーがチームの方針を決定していました。ほぼワンマン運営と言ってよかったでしょう。しかし、今後は残されたメンバーで方針を決めていかなければなりません。

プロスポーツでは、「優勝を目指してメンバーが同じ方向を向いている」チームは強い、と言われています。これは社会においても同じだと思います。チームの共通目標を掲げ、メンバーがその目標に向かって同じように歩んでいく必要があります。メンバーは様々な年代より成り、また考え方もいろいろです。しかしチームとして成果を上げるためには、異質の中の調和をはかり、同じ目標に向かえるような同質性が求められます。求心力となってきたリーダーが不在になった時、新しいチームの同質性を保つためにはどのようにすればよいのか。これが第一の課題です。

大所帯ならともかく、小さなチームでは今いるメンバーで目標を達成しなければなりません。ゆえに今いるメンバーの中で同質性を高める必要があります。その第一歩としてメンバーが自主的・自発的に課題・解決策・気づきを発信できる自律成長型組織に変わっていかなければ成りません。カリスマリーダーが不在になった時こそ、チームもメンバーも新しく生まれ変わるチャンスなのです。

 

 

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学習し続けるチームを作る

 自律成長型組織の起点は「学び」です。学びが習慣化されることがチームの成長に直結します。このためあらゆる学びをシステム化する工夫が必要になります。学びを取り組みやすくするために、目標とする成果を予め数値化しておくとよいでしょう。成果を得るために必要なコストも同様に数値化することが出来ます。目標を具体的に数字で表しておくと、メンバー全員が取り組みやすくなります。

そして大切なことは、はじめは小さな目標でも良いので「達成体験」を積むことです。達成体験の積み重ねは自信につながり、そこからさらに良い目標を掲げることが可能となります。学びを深めようと考え、行動することにより正のスパイラルが回り始め、チームはさらに成長します。達成体験を「あきらめない力」に変えることにより、日々成長していくのです。

 

新しいリーダーに求められるもの

新しいリーダーには、メンバーの学びをサポートする役目が求められます。自分の意見と合わなくとも、肯定的な目線を保つ必要があります。お互いの違いを認め合うことも大切なのです。しかしメンバーに迎合する必要はありません。ストレスの少ない人間関係は甘えにつながることもあるからです。このため、ある程度の強制力は必要な場合があります。ただし決して感情的にならず、「学び」を通じて同質性を保つことを目標とした指導を行うことが求められます。こうした歩みを日々積み重ねていけば、新しいチームが育っていくでしょう。

今のあなたも新しいカリスマリーダーになれるかもしれません。

 

 

今いる仲間で「最強のチーム」をつくる 自ら成長する組織に変わる「チームシップ」の高め方

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