鷹のぼせの独り言

外科系医療者で3児の父親です。ご覧のとおりの“鷹のぼせ”です。医療、教育、書評、そしてホークスについて熱く語ります。

和製大砲 ”ギータ” 覚醒中!

ブログタイトルに鷹のぼせを掲げている以上、ホークスの話題にも触れなければなりませんね。今回はホークス期待の和製大砲、柳田悠岐選手の紹介です。

 

少なくなった和製大砲

この10年間でホームラン王のタイトルを取った日本人選手は、セ・リーグでは広島時代の新井選手と横浜時代の村田選手しかいません。パ・リーグは西武のおかわり君が4回、ホークスの松中選手が2回獲得し、セ・リーグほどでは少ないわけではありませんが、いわゆる和製大砲と言える選手の数は減ってきているように思います。

<プロ野球>和製大砲が育たない2つの理由 (THE PAGE) - Yahoo!ニュース

 

「勝つためのチーム貢献のバッティングが最優先されていることが理由のひとつでしょう。ホームランに頼るような打線のチームコンセプトをどのチームも持っていません。

 

バッティング(打率)は30%成功すれば、好成績と言われます。野球は「打線」という個々の20〜30%の成功率の繋がりの中で得点を争う競技ですので、とにかくチャンスでの確実性を上げたチームが得点します。送りバント、右打ちなどのランナーを得点圏に進めるチームバッティングが賞賛され、確実性の下がるフルスイングはもてはやされません。チームの勝利を第一と考えると、ホームラン狙いのバッティングはプロ野球であってもあまり推奨されない傾向になってきています。一方、助っ人と呼ばれる外人選手に求められるのは長打力です。小技のきく外人選手をわざわざスカウトする球団はほとんどないと思います。よってホームラン王のタイトルは外人選手が多いのでしょう。しかしファンの心理としては、チームの勝利が第一ですが、生え抜きの選手の豪快な一発を見たい、と期待する気持ちも当然あるのです。

 

柳田悠岐 25歳 通称「ギータ」

広島経済大学からドラフト2位で彼がホークスに指名された時、私は彼について全く知りませんでした。しかし指名する順で埼玉西武ライオンズより先だったホークスが、現在ライオンズで活躍している秋山翔吾選手をスルーして彼を指名したことより、何だか期待できそうな選手だな、と注目しながら見てきました。2011年はファーム暮らしでしたが、ウエスタン・リーグでホームラン王を獲得し素質を開花しつつありました。また2011年12月14日にフジテレビで放映された「すぽると!」内の特集コーナー『プロ野球選手100人が選んだプロ野球選手ベスト5・パワーヒッター部門』にて、選外ながら当時中日の井端弘和選手(現巨人)から「2軍で見たんですけど、バックスクリーンに軽々と放り込んでました。パワーありますよ」と評されて1票を獲得(2011年シーズン1軍にてホームランを1本も打っていない打者では唯一)し、選外では異例の長い時間にわたって扱われました。2012年より1軍で出場するようになり、5本のホームランを放ちました。なかでも8月16日に放ったサヨナラホームランは打球の速さといい、飛距離といい、ファンの度肝を抜きました。モットーは「フルスイング」。それ以来柳田選手の打席は、なにかやってくれるのではないか、というワクワク感が常にあり非常に楽しみなのです。現在は「ギータ」の愛称でホークスファンから愛されています。

 

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とはいえ、プロの世界はやはり厳しいものです。パワーはあるが技術的には荒削りな部分が目立ち、昨年までは三振も多かったです。また今シーズンは当初より内角を執拗に攻められ、死球も多く受けています。一時打撃不振に陥りましたが、今シーズン途中で何かヒントを掴んだようです。

 

ソフトバンク柳田悠岐が覚醒の予感 和製大砲を好調へと導くある“変化” (Full-Count) - Yahoo!ニュース

 

このためか交流戦では打率が急上昇し、三振数も減っています。リーグ戦再開後もすでに2本のホームランを飛ばしています。本拠地ヤフオクドームは両翼100m、フェンスの高さは5.84mと日本で最もホームランが出にくい球場の一つではないかと思います。このような環境のもと、ホークスは王貞治現会長の指導のもと、小久保裕紀松中信彦らの和製大砲を生み出してきました。走攻守のいずれも卓越した能力を持つギータはまだまだ伸びしろが一杯です。これからも見ていてワクワクする打席を期待しています。

頑張れ、ギータ!