鷹のぼせの独り言

外科系医療者で3児の父親です。ご覧のとおりの“鷹のぼせ”です。医療、教育、書評、そしてホークスについて熱く語ります。

2019年2月に読んだ本

2月は突然の出張、学会主催などで落ち着かない1ヶ月だったが、出張の行き帰りで不毛地帯を読了できた。キンドルで読むことが多かったが、紙の書籍が山積みになっているのでしばらくペーパー読書する

 

2月の読書メーター
読んだ本の数:3
読んだページ数:1596
ナイス数:21

不毛地帯(五) (新潮文庫)不毛地帯(五) (新潮文庫)感想
不毛地帯読了。主人公壹岐は異例の出世を遂げても、全くぶれてなかった。陸軍参謀時代に培われた思想・信条を商社でも貫き、石油事業の成功に導いた。その過程で清濁併せのむ決断を重ねていく。資源の乏しい日本の国情、シベリア抑留時代の過酷な体験が壹岐の人生の骨格をなしていた。社長に対するクーデターを起こしながらも、自らの出処進退の鮮やかさに武人としての誇りを感じた。シベリアの地で亡くなっていった同胞への慰霊が、壹岐の本当にやりたいことだったのだな。
読了日:02月24日 著者:山崎 豊子


不毛地帯(四) (新潮文庫)不毛地帯(四) (新潮文庫)感想
資源の乏しい日本は、かつて石油確保を目的として開戦せざるを得なかった。戦後の日本も状況は同じ。武力を使わず平和的に石油を確保しようと、国内外に敵を抱えながら商社の重役として闘い続ける壹岐。ようやく彼の生きる原動力が理解できた第4巻。しかし亡き妻の位牌を置いている自宅に恋人を連れ込むのは脇が甘い。残された家族からも、恋人からも人間性を疑われる。仕事に関しては冷静沈着な壹岐もただの男だったか、とがっかりしたり、安心したり。
読了日:02月10日 著者:山崎 豊子


LIFE SHIFT(ライフ・シフト)LIFE SHIFT(ライフ・シフト)感想
人生100年時代。これまでの教育・労働・引退の3ステージの人生を今後も送ることは難しくなる。すでに日本でも終身雇用制は成立しにくくなっており、労働形態にも多様性が生じている。馬車馬のように働く時期もあれば、自身に投資し次のステージへ向けて充電する時期も必要。自分の人生を「リ・クリエーション」する発想が求められる。しかし至極当然のことが書いてあり、衝撃的な内容ではない。高齢者になっても、しっかり働けるように準備はしたいと思った。
読了日:02月03日 著者:リンダ グラットン,アンドリュー スコット

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