2017年7月に読んだ本
7月の読書メーター
読んだ本の数:4
読んだページ数:1740
ナイス数:62
新装版 竜馬がゆく (2) (文春文庫)の感想
北辰一刀流の免許皆伝をもち国内でも有数の剣客となった竜馬は、この頃まだその才能を持て余している。唯一伊予から長州へ向かう船の指揮をとる竜馬の姿が実に生き生きとしている。海とは切れない縁があったのだろう。武市の土佐勤王党の活動を理解しつつも、それでは土佐の政治体制を変えられないと考えた竜馬は遂に脱藩する。
読了日:07月30日 著者:司馬 遼太郎
家康、江戸を建てるの感想
「家康…」とタイトルがついているが、家康の物語ではない。江戸の町造りを担った家臣や技術者達の物語で短編よりなる。土木工学などに詳しいと楽しめると思う。個人的には最終編の、江戸城の天守を漆喰にした家康の真意に迫る秀忠の物語が面白かった。
読了日:07月17日 著者:門井慶喜
新装版 竜馬がゆく (1) (文春文庫)の感想
いわゆる司馬史観が見直されつつあるなか、再読。しかしやはり面白い。北辰一刀流の達人である竜馬が、桂小五郎と立ち会いをする。理路整然とした剣を用いる強敵桂に打ち勝つため、竜馬は無手勝流に立ち向かう‥ 定石にとらわれない若き竜馬の姿は、AI将棋を取り入れて29連勝を飾った藤井四段にダブって見えた。次巻以降、土佐脱藩、勝海舟との出会いが描かれる。
読了日:07月17日 著者:司馬 遼太郎
家康 (一)自立篇の感想
桶狭間から三方ヶ原の戦いまで。山岡荘八著全26巻と比べると、細やかな心理描写は山岡版の方が優れている。しかし三方ヶ原に至るまでの信玄との駆け引きは本作のほうが詳しい。また信長が朝倉攻めを行った理由など、当時の経済支配の観点から解釈しており、最近流行りの地政学的に則った内容で楽しめる。三方原で惨敗した「安部」家康がどのように天下取りに臨むのか、続編が早く読みたい。
読了日:07月15日 著者:安部 龍太郎
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